おみそコラムcolumn
ナマステ⁉日本とインドの華麗なる国交(?)
あいがけ味噌カレー
※グリーンカレー
【材料】4~5皿分
ヤングコーン 5本
パプリカ(赤・黄) 各1/2個
オクラ 5本
厚揚げ 1枚
サラダ油 適量
豆乳 500ml
ロイタイグリーンカレー 1パック
黒大豆味噌 50g
【作り方】
  1. ヤングコーンは縦半分に切る。パプリカは食べやすい大きさに切り、オクラはヘタとガクを切り落とす。
  2. 厚揚げは熱湯を回しかけて油抜きをし、食べやすい大きさに切る。
  3. 鍋にサラダ油を熱し、1)を入れて炒める。全体に油がなじんだら、グリーンカレー、豆乳、2)を加えて弱火で10分ほど煮込む。
  4. 仕上げに黒大豆味噌を加える。
※イエローカレー
【材料】4~5皿分
れんこん 150g
なす 1本
じゃがいも 2個
トマト 大2個
鶏もも肉 250g
サラダ油 適量
ロイタイイエローカレー 1パック
黒大豆味噌 50g
レシピ考案:Cチーム/坂本野の子、鳥居咲良、本田梨沙、橋本歩奈、西村朱々香
【作り方】
  1. れんこんは半月切りにし、なすとじゃがいもは食べやすい大きさの乱切りにする。
  2. トマトは湯むきをして1㎝角のざく切りにする。
  3. 鶏もも肉は皮や余分な脂を取り除き、食べやすい大きさに切る。
  4. 鍋にサラダ油を熱し、①と③を加えて炒める。
  5. 3~4分ほど炒めたら、イエローカレーと②を加えて弱火で10分ほど煮込む。
  6. 仕上げに黒大豆味噌を加える。
学生のレポート(C)
ナマステ⁉日本とインドの華麗なる国交(?)

味噌を用いて日印融合の一皿を考えてみた

和食と聞くと誰もが白いご飯に漬物、味噌汁_、そして焼き魚を思い浮かべるだろう。2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された和食は、日本だけではなく、海外でも知られるようになった。そして健康食としても注目されるべき存在となっている。和食に欠かせない調味料が味噌で、和食の定型である一汁三菜の汁の部分を担うことが多い。今回使用した六甲味噌製造所の「黒大豆味噌」は、兵庫県産の米と丹波の黒大豆を100%使用した天然醸造の味噌である。この味噌は、丹波産黒大豆ならではの甘さと、まったりした味わいが特徴。一般的な赤味噌や白味噌に比べると、粒が残っているために炒め物に適しており、調理するといい香りが広がる。

一般的には黒豆と呼ばれているが、正式名称は黒大豆という。黒豆は、おせちの定番で、古くから「まめに暮らせますように」との願いを込めて作った。そんな黒豆には、イソフラボン、アントシアニン、サポニン、大豆オリゴ糖などの栄養素が豊富に含まれており、女性にはうってつけの食材かもしれない。

今回、私たちがレシピを考える時のテーマが「味噌は和食だけの調味料にあらず!」だった。今までにない新しい味噌の使い方はないか_、そう考えていた時にグループの一人が「チャイに味噌を入れてみたら美味しい」と話していた。チャイは、インドでいうミルクティー。今では、女子に人気のドリンクである。「チャイに合うなら、カレーにも味噌を使ってみよう」_、それが発想の原点である。カレーはインド発祥のものだが、今は日本の料理と言っていいほど普及している。大人から子供まで愛されており、私が小学校の頃、給食でカレーが出ると、なぜかワクワクしたほどだ。私の家でも月に一回は作るが、玄関まで漂うあの香りには、なぜか幸福感がある。

そんなカレーは、明治初期に文明開化の一つとして、インドではなく、イギリスから日本へ伝わった。実は、1772年にイギリスにカレーの原料が持ち帰られたのがインドから伝わったきっかけだそう。インドではすり鉢で多くの香辛料をすり潰して調合するが、カレー粉が発明されたことによって手軽に食されるようになって行く。イギリスで普及したカレーは、小麦粉を用いたルウで、それが西洋風煮込み料理へと変化させている。本場インドのカレーは、具材に合わせてスパイスを決める。スパイスには、殺菌効果があり、病気の治療にも使われたという。そして食欲をそそる香りと、色づけ効果もある。保存性と栄養があって、風味や香りがつく利点もある。日本とインド_、国は違えども調理の中では融合すべき点も多々ある。味噌を使用することで、スパイシーなカレーの味が深まる。たとえそれがグリーンカレーでもイエローカレーでもその役割は同じだ。そう考えると、日印融合の一皿になったのではなかろうか。

(文/大阪樟蔭女子大学学芸学部ライフスタイル学科 本田梨沙)