おみそコラムcolumn
味噌チャイティーラテで、ほっと一息
味噌チャイティーラテ
【材料】2杯分
シナモンスティック 1本
カルダモン(ホール) 10粒
クローブ(ホール) 10粒
しょうが 薄切り3枚
水 200ml
紅茶の葉 大さじ1強
牛乳400m
砂糖 大さじ3~5
黒大豆味噌 大さじ1
【作り方】
  1. シナモンとカルダモンは砕く。
  2. 鍋に①、クローブ、しょうが、水を加えて火にかける。
  3. 煮立ったら、紅茶の葉を加えて火を止め、1分ほど蒸らす。
  4. 牛乳を加えて中火にかけ、沸騰直前で火を止める。
  5. 砂糖と黒大豆味噌を加えてよく混ぜ、茶漉しで濾しながら注ぐ。
レシピ考案:Cチーム/坂本野の子、鳥居咲良、本田梨沙、橋本歩奈、西村朱々香
学生のレポート(C)
本格チャイの隠し味ってなに?!

味噌チャイティーラテで、ほっと一息

インドの庶民派ドリンクであるチャイは、甘くてスパイシーな味が特徴だ。インド料理店はもとより、カフェでも出している所は珍しくない。しかも近年はチャイ専門店も登場するほどの人気ぶり。そもそもチャイとは、茶を意味する言葉。世界的に知られる香辛料が入ったものは、マサラ・チャイというのだそう。チャイ自体は歴史が浅く、19世紀のイギリス植民地時代に生まれている。当時のインド・アッサム地方ではイギリスへ出荷するための茶葉を栽培していたそうだ。良質なものはイギリスに出され、粗悪品がインドに残った。その残った茶葉を活用すべく誕生したのがチャイだとの説が伝わっている。質の悪い茶葉は、苦みが強く、それを和らげるためにスパイスや砂糖、牛乳を入れてインドの人達は楽しんだのだろう。

チャイの魅力は、言わずと知れたスパイスにある。しかも甘くて美味しいだけではなく、身体を癒す効果があるのだ。使うスパイスは、それぞれの好みになるが、今回はオーソドックスな三種類を取り挙げたい。まず、シナモンは、心臓に優しく癌予防の助けをするといわれていると聞く。何よりも香りが最高なのだ。次にカルダモンは、胃腸を守る効果やコレステロール、血液のコントロールに作用してくれるらしい。それに気持ちを落ち着かせる効果もありそう。最後にクローブは、古来より鎮痛剤や防腐剤として使用されて来たという万能スパイスでもある。他のスパイスと併用することでその効果を発揮するともいわれている。また、アジア系ではないが、中華や和食で使用される生姜もスパイスといえよう。生姜には、消化を助ける働きや体を温めてくれる効果もあって、聞くところによると、免疫機能を高める作用もあるのだとか。これらスパイスが入ったチャイは、当然身体には優しいものだが、家庭で作るイメージは少ない。そこで私たちは、自宅で簡単にできるチャイのレシピを作ってみた。

チャイの簡単な作り方として、まずは砕いたスパイスと生姜に水を加えてひと煮立ち。そこに茶葉と牛乳を入れ、あとは好みの量の砂糖を加える。忘れてはならないのは、最後に塩を入れること。こうすることで甘味を引き立ててくれるのだ。そして茶漉しで濾したら完成である。最後の塩が、本格派チャイへのひと手間と言ったが、実は私たちはこの塩分を味噌で補えないかと考えた。そう思って六甲味噌製造所の「黒大豆味噌」を用いてみた。同商品は、甘さが特徴なので、チャイには持って来い。チャイ×味噌という不思議に思えそうな組み合わせで相性はよく、仄かに香る「黒大豆味噌」とスパイスが鼻から抜けるのがたまらない。

味噌は味噌汁だけじゃない!ましては和食だけの調味料でもない。隠し味として活用すれば色んな料理に用いることができる。チャイでもしかり。味噌を隠し味としたチャイは、甘みとコクが深まった。そして身体も温めてくれ、心を癒してくれるに違いない。まさに味噌の力、恐るべし。

(文/大阪樟蔭女子大学学芸部ライフプランニング学科 西村朱々香)