おみそコラムcolumn
こうじ

「こうじ」は米、麦、大豆等の穀物にこうじ菌を培養し繁殖させたもので、味噌作りにはかかせないものです。こうじの中には多くの酵素が含まれており、主にたんぱく質やでんぷんを分解する働きがあります。この酵素が素材の米、麦、大豆を分解させ、発酵、熟成させる役割を果たします。味噌が食物の消化・吸収を助けるのもこの酵素の働きが大きく係わっています。

味噌が出来る過程ではこうじ以外にも、こうじの酵素作用によって出来る酵母、さらには乳酸菌が大きな働きをします。発酵の過程で体調を整える有用な微生物を育て、枯草菌のような有害な微生物を排除して、美味しい味噌はできあがるのです。

六甲味噌ではこうじを「糀」と漢字で表す場合が多いのですが、これは米のこうじを用いて造る米味噌がほとんどのためです。麦味噌のこうじには「麹」という漢字を使います。弊社では関西特有の白味噌(甘みそ)を多く醸造しています。白味噌は糀を大豆の倍、またはそれ以上用いて仕込みます。糀が命といっても過言ではありません。そのため弊社では糀作りには大変な手間をかけて大切に扱っています。